創業までのいきさつ③

いきさつ①はこちら

いきさつ②はこちら


土地に物置を建てようとしていた身からすると、すでに建物があるのはとても好都合だったので、すぐに不動産屋さんに連絡をしました。見に行くと、確かに建物としては使えなそうな古さ(笑)古いというか、長期間空き家だったからか手入れが全くされていない感じで、なおかつ稲垣美容室側に関しては明らかに川側に家が傾いていました。


でも、とても広くて部屋数が多いので、これは倉庫としては十二分に使えるなと感じ購入させてもらいました。


ここは元々、稲垣さんという老夫婦が営む美容室とハンコ屋さんだったそうです。それぞれ稲垣美容室と稲垣印章店という名前で、おばあさんが美容室を、おじいさんが手彫りのハンコ屋さんをしていました。おじいさんは数年前に亡くなり、おばあさんも息子さん夫婦と暮らすので引っ越して空き家となっていたとのこと。


稲垣さんには契約のときに、「建物はそのまま残しておきますから、もし懐かしみたくなったりしたらいつでも入れますから連絡してください。」と伝えて、建物の掃除と荷物の搬入をはじめました。これが2017年12月末のことです。


年が明けた2018年、ふと「ここ、お店だったんだから、このまま自分の持ち物を使った駄菓子屋にしたらいいんじゃないか?」という考えが浮かびました。とりあえずなんとなく6月ぐらいのオープンを目指してSNSでアカウントを作って動かしてみたり、いろんな妄想をしたりして、この正月を機に駄菓子屋創業へ向けた動きを始めました。


予定通り2018年6月にオープンしようと準備を進めていたんですが、ある時「保育園児の息子も保育園児でいられるのは本年度限りか~」と思ったら、今しかできないことを今やっておいたほうが良さそうだな・・・という思いが急に大きくなりました。


正直な所、駄菓子屋はいつでも始められるから、今ならではのことを優先したほうが後々の自分や息子の人生にも良さそうだなと思ったわけです。ということで、2018年6月オープンという計画は一時凍結させて、駄菓子屋を作る前に今しかできないこと「小学校に上る前に2人で日本一周の旅」をすることにしました。


なぜ日本一周という発想になったかというと、若かりし頃、バイクで日本を3周したことがありました。最後の旅から15年が過ぎ、当時の記憶も踏まえつつ今のテクノロジー(主にスマホにまつわるもの)や環境だったらより良い旅ができるんじゃないかという過去の自分の救済的な意味合いがあります(笑)。そして、これは2人で一生語り合える題材になるなあと。楽しい旅ができる予感がありました。そんな中で、


「せっかく駄菓子屋を始めるんだから、日本中の駄菓子屋さんを訪ねてみようか」


というのが浮かんだので、これが旅のメインテーマとなりました。

0コメント

  • 1000 / 1000