創業までのいきさつ④

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日本一周は大きなトラブルもなく無事終えることができ、メインテーマである「日本中の昔ながらの駄菓子屋を尋ねる」は、すでに閉業してしまっていたお店や駄菓子屋以外の駄菓子にまつわるお店、レトロ自販機など現在に昔の文化を残すお店などを含めると、250軒以上のお店を訪ねることができました。


この中で、駄菓子屋の未来について不安に思うことが多々出てきました。昔ながらの駄菓子屋さんを訪ねていて特に気になったのが、殆どが70代後半から80代、時には90代のお年寄りが運営していたことです(ある意味イメージ通りではありますが・・・)。そして、駄菓子屋で代替わりをするをお店は滅多になく、基本的には1代限りで閉業してしまうこと。さらに、なんとなく辞めるタイミングを探しているような雰囲気を感じました。


また、すでに閉業してしまっていたお店を訪ねてしまうこともありました。閉業後のお店にもあえて伺い、僭越ながら閉業の理由を尋ねると、体力的な理由以外にも仕入先の問屋が閉業してしまったとか、そもそも儲からない商売だし、子どもも減ってしまったからもういいかなと踏ん切りがついたとか、所変われど似通った理由をよく聞きました。


あと10年経つと70代は80代に、80代は90代に。90代は100歳を越えます。このまま少子高齢化を中心とした理由による廃業が続いていくと、10年~15年以内に昔ながらの駄菓子屋は壊滅状態になってしまうかもしれない。この文化は、すでに重大な局面を迎えていると感じました。


駄菓子屋を創業しようと思った当初は、ただなんとなく、のんびりやれればいいなと思っていたのですが、多くの駄菓子屋関係の方々と関わり様々な事実を知っていく中で、「生きていく上で必要な色んなことを教えてくれた駄菓子屋の文化を未来に残していくにはどうしたらよいか」と壮大なことを考えるようになっていきました。


それを表現するには、駄菓子屋にまつわる物事をそれなりに細かく紐解く必要があるので、少し記したいと思います。


まず、駄菓子屋は自分に何を教えてくれたのか。

ものを買うということを教えてくれました。硬貨の種類や価値などお金そのもののことや、お釣りのこと。言葉で教わるより、実際に買い物というやりとりをすることでしっかりと身についていきました。それはお金ですら電子化が進む現在、大人になった今もとても大切なことです。

駄菓子屋いながき 埼玉県加須市

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